夏の朝、4時半頃に起床して散歩に出かける。
運動のためにではなく、頭をスッキリさせるため。草枕のように山道を歩きながらではないが、詩歌などはこういう時間に浮かんだものが良いと思う。
まだ人々が活動を始める前。早起きの歌う鳥たちの調べ。
塵立たぬ透き通った空気が心地良い。
植物を調べながら歩く堀川の遊歩道。
この時間に閃き、妙案が浮かぶ。さして考え事があるわけではないが、だいたいの考え事はこの時間に解消できる。創作意欲も掻き立てられる。
特にお気に入りの雑草はシチヘンゲ。
日が昇りきる前に畑へ場所を移すと、朝露に濡れた草々が出迎えてくれる。
キュウリの葉が木屑だらけになっていて、いったい何が起こったのかと思い様子を見ていると、支柱の竹にある小さな穴に出入りするアリ達の姿。せっせと仕事に励んでいたらしい。
1〜2時間ほど畑仕事に精を出し、汗をかいた後は山の麓にあるお堂へ。
どこよりも癒されるお気に入りの場所。
湧き水をいただいて水分補給。
最も美味しく感じるであろう程よい冷たさの水が、身体中に広がっていく。同時に浄化されているような気分。
お堂に採れたて野菜をお供えし、お勤めをした後はしばらくの座禅。
心身ともに澄み渡っていく。このような贅沢な時間を日々味わえることに感謝の念が込み上げる。
それから帰って、仕事がスタートする。朝のルーティンのおかげか、とても集中できる。
この日の昼は、収穫した野菜で嫁観音が昼食を作ってくれた。これまたありがたや。